4.  高密度陸棚水のもぐり込み

オホーツク海の沿岸域、特に北西陸棚域は海氷生産量が大きい海域である。これはシベリアからの厳しい寒気と卓越風向が沖向きのために、できた海氷(新生氷)が沖へ次々流され大量の海氷生産が行なわれることによる。この陸棚域では、海氷生成に伴う高塩分水(ブライン)の排出が多量になされることにより、高密度陸棚水が生成される。この水は北太平洋の表層でできる水では最も重い水で、オホーツク海さらには北太平洋の中層(400-800m)へと拡がっていく。つまり、この海域は北太平洋の中層へ大気からの熱や二酸化炭素などの物質を運びえる重要な海域なのである。

 

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