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大学院生募集

相転移ダイナミクス研究グループでは、雪や氷結晶に関する研究に意欲のある大学院生を募集しています。

1. 方針

 研究は、その分野によらず極めて面白いものです。当研究室では、研究に取り組むことの面白さ・嬉しさを少しでも多くの学生の皆さんと分かち合い、伝えることが出来ればと思っています。そのため、たとえ進展は遅くとも学生の皆さんに自らのアイデアを出してもらい、それに沿った実験の中で小さな成功を繰り返し体験してもらいたいと考えています。
 発表の方法やアピールの仕方を学ぶのも、学生の皆さんの大切な習得項目です。学会や卒論・修論発表等の機会を最大限利用し、学んでもらえればと思います。また、英語での発表も必須項目で、できるだけ多く体験して欲しいと思います。
 また、研究はお金でやるものではありません(もちろんあるに越したことはありませんが)。装置一つにしても創意工夫し自作することが最も大切かつ楽しいことです。学生の皆さんが社会に出た後、特にこの様なことこそが大学院での研究テーマ以上に重要であると考えています。当研究室の顕微鏡や実験装置には手製のものが多数あります。また、そうでなくては、真に新規性のある研究は行い得ません。学生の皆さんには、ぜひ物作りのおもしろさ、うれしさを味わってもらえればと考えています。
 当研究室では、物理・化学・生物のちょうど境界領域を研究テーマとしています。このような環境の中で得られた学際的な視点こそが学生の皆さんの将来の財産になります。一つの現象が他の視点からはどのように見えるか、を常に学生の皆さんと一緒に考えながら、いろいろな事象の背面で起こっている現象の直感的なイメージをとらえてもらえるよう指導できればと考えています.
 教育とはそこにいる学生と教員が人格としてふれあい、相互にそれぞれの知的可能性を引き出し合うことだと考えています。興味のある方は、是非とも我々と一緒に研究の面白さを味わってみませんか?

2. 研究テーマについて

 研究テーマについも、基本的には学生の皆さんの自主性に任せています。雪や氷に関することでしたならば、どのような研究を行っていただいてもかまいません。ただし、希望する研究テーマが、
 @学問的な価値があり、かつ真に新しいものであるか、
 @本研究室で遂行できる内容であるか、
 @さらにどのようなことに着眼すればテーマがより発展し得るか、
については、十分に議論させていただきます。

 本研究室が雪や氷に関連して行って来た(および今行っている)研究テーマはおよそ次の通りです。学生の皆さんが研究テーマを考える際の参考にしてください。
1) 氷結晶が気相や融液相から成長する機構やカイネティクスについて
 1-1) 雪結晶の形の変化
 1-2) 氷の融液からの成長機構
 1-3) 不凍タンパク質の作用発現機構

2) 融点以下の氷結晶表面に生成する擬似液体層(薄い水膜)について
 2-1) 擬似液体層の生成機構
 2-2) 多結晶での擬似液体層の生成機構

3) 氷結晶と環境問題について
 3-1) 酸性ガスの影響
 3-2) 氷結晶上での化学反応
 詳しくは「具体的な研究内容」をご覧ください。
 上記にとらわれない新しい発想に基づいた面白い研究テーマは大歓迎です。

3. 大学院について

 当研究グループは、北海道大学 大学院理学院 宇宙理学専攻に属しています。そのため、本研究室を志望する学生さんには、大学院理学院の宇宙理学専攻を受験していただく必要があります。大学院理学院の入試情報については、こちらのページを参照してください。過去問なども閲覧できます。

【修士課程への入学】
 英語に関しては、過去に受験したTOEICやTOEFLなどの成績を提出してください。また、専門科目は、必須科目と選択科目をそれぞれ2問づつ、合計4問を解いてください。志望する学生の皆さんは、研究内容も含めて、当研究室のスタッフにぜひ相談してください。
 必須科目:力学、電磁気学
 選択科目:量子力学、熱統計力学、応用数学、惑星科学、物理化学の中から2問を選択

【博士課程への入学】
 希望者は必ず事前に当研究室のスタッフと相談してください。