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西シベリア 〈大気境界層CO2濃度観測〉

朝の飛行場(滑走路)です。ただの草原! 朝一番の観測に向けて飛行場を飛び立ちます。 付近の森林上には霧が見えます。
快晴です。残存層(Residual Layer)の存在が見えますが、層の境界はぼやけている様子がわかります。 午前中のフライトです。混合層が発達して小さな積雲が形成されてきました。 もう少し高いところから見ると、広い範囲に渡って同じ高度(混合層トップ)に積雲が立ち始めています。
別の方位を見るとあまり積雲が見られませんが、混合層と自由対流圏の境界は非常にはっきりとわかります。 CO2濃度鉛直分布の観測はベレゾレチカの観測タワー上高度3000mからスパイラル飛行で降下しながら行います。 だいぶ高度を下げてきました。混合層内に入ると、とたんに機体が激しく揺れはじめます。
高度100m。タワーはほぼ真横に。森林も手に取れるようなところまで来ています。 本当に広大で平らな森林帯が広がっています。航空機でフラックスの直接観測も行います。 別の日の午前中です。この日も混合層トップに積雲が見られます。
混合層と自由対流圏では大気の色が全く違います。 この日は午後になると積雲がどんどん発達しました。 飛行機は有視界飛行なので、雲の切れ間を選択して混合層内へ入ります。
地上から見るとこんな積雲が立っていました。 観測に使用しているロシア製アントノフ2です。戦時中に作られたものです。 メカニックが愛着を持ってメンテナンスしているので、機体が古くても安心です。 観測に協力してくれたAero Clubのメンバーです。皆さん親切で非常に協力的です。
観測を終えた夕方の飛行場です。赤と白の’箱’が管制塔です。