過去の低温研セミナー

第20回低温研セミナー 「Modeling the past and future of glaciers and ice sheets」 Prof. em. Dr. Heinz Blatter(低温研客員教授)

日時 2013年12月19日(木)16:30-17:30
場所 低温科学研究所 新棟3階 講堂
Mathematical models and numerical simulations for glacier and ice sheets have become reliable tools for the study of the evolution of the ice masses, both for the past for testing models and for predictions of the future of mountain glaciers and the big ice sheets.
Two topics are presented. The first is a cooperative study with the University of Tokyo and JAMSTEC for understanding the glacial cycles, by using an ice sheet model indirectly coupled to a climate model. We show that the different climatic conditions of the Eurasian and North American continents, given by their geographical settings and feedbacks in the atmospheric circulation, and between the atmosphere/ocean system on one side and the ice sheets on the other side, together with the astronomical forcing of solar radiation, can explain the periodicities and amplitudes of the glacial cycles, in particular the 100’000-year cycles.
The second topic is a cooperative study with the mathematics department of the ETH (Swiss Federal Institute of Technology) Lausanne on the development and application of a so called full Stokes ice dynamics model, which is feasible for simulating small Alpine glaciers with large aspect (Thickness to horizontal extent) ratios. The model is tested with recorded changes of Alpine glacier geometries during the last 150 years. The projected evolution of the ice geometry and mass in Swiss glaciers strongly depends on the imposed climate scenarios. Even if the climate would remain as during the past 10 years, all of the Swiss glaciers would shrink to about half their present mass, and many small glaciers in lower elevations would disappear completely.

第19回低温研セミナー 「コンピューターで探る分子の動き:氷の構造はどのようにしてできていくのか」 灘 浩樹(産業技術総合研究所環境管理技術研究部門主任研究員/低温研客員教授)

日時 2013年11月18日(月)16:00-17:00
場所 低温科学研究所 新棟3階 講堂
コンピューターシミュレーションは、理論、実験に次ぐ第三の研究手法として広く科学技術の世界に浸透しつつある。本講演では、分子動力学法と 呼ばれるシミュレーション法による氷や関連結晶の成長メカニズムに関する研究についてお話しする。分子一つ一つの運動から結晶の構造がどのよ うにしてできていくのか、アニメーションを交えてお話しする。

第18回低温研セミナー 「氷期-間氷期の気温変動に硫酸塩エアロゾルが寄与していたことを解明」 飯塚 芳徳 (氷河氷床)

日時 2013年10月 1日(火)16:00-17:00
場所 低温科学研究所 新棟3階 講堂
アイスコアに保存されている水溶性エアロゾル(大気中に浮遊する微粒子)を微粒子1粒ごとに観察する手法を世界に先駆けて開発しました。この 手法を用いて,南極で採取されたドームふじアイスコアに含まれる硫酸塩エアロゾルを測定しました。その結果,過去30万年間の氷期-間氷期サ イクルにおいて,硫酸塩フラックスと気温の指標(酸素同位体比)の間に逆相関(気温が低い氷期に硫酸塩フラックスが大きい)がみられました。 この事実は,硫酸塩フラックスが大きい時代は,エアロゾルの間接効果が気温低下をもたらしていることを示唆します。南極で約8℃の変化と考え られている最終氷期最盛期(約2万年前)から現在の間氷期(現在~約1万年前の温暖期)への気温変動のうち,硫酸塩エアロゾルの間接効果によ る寄与は最大で5℃と見積られ,硫酸塩エアロゾルが氷期-間氷期の気温変動に寄与したことを明らかにしました。

第17回低温研セミナー 「非静力学大気モデルを用いた雲・降水システムの研究」 川島 正行 (雲科学)

日時 2013年 7月11日(木)16:00-17:00
場所 低温科学研究所 新棟3階 講堂
近年、気象学分野では高解像度の数値大気モデル(非静力学大気モデル)が精力的に開発され、天気の数値予報のほか、積乱雲や竜巻などの小規模現象から、台風や熱帯の積乱雲群など比較的大規模な現象の研究に盛んに用いられるようになっている。本セミナーでは温帯低気圧に伴う降雨帯の研究を中心に、講演者が行っている非静力学大気モデルを用いた雲・降水システムの研究について紹介する。

第16回低温研セミナー 「Effect of melting sea ice on microbial communities in the Southern Ocean」 Delphine Lannuzel
「Quantification of the east Antarctic fastice iron pool and its potential to control coastal biogeochemistry during the spring melt」 Pier Van Der Merwe

日時 2013年 1月22日(火)15:00-16:30 (40分講演2つ)
場所 低温科学研究所 新棟3階 講堂
所内担当者 西岡 純

第15回低温研セミナー 「Deciphering the morphology of ice films on metal surfaces (金属表面で成長した氷薄膜のモルフォロジー(形)を読み解く)」 Konrad Thürmer(サンディア米国国立研究所)

日時 2012年11月26日(月)13:00-14:00
場所 低温科学研究所 新棟3階 講堂
様々な固体表面上で氷の薄膜が形成される様子についてはこれまでに多くの研究がなされて来ましたが,最近,30分子層程度までの厚さであれば,金属表面上で氷が成長する様子を「走査型トンネル顕微鏡(STM)」で直接観察できることがわかりました.そしてSTM観察の結果,固体と水との相互作用が様々な興味深い現象を引き起こすことを見出しました.例えば,Pt(111)表面上で氷を成長させると,まずはじめに通常の6角形の氷以外に,5角形や7角形の氷が現れます.これらの氷中では金属表面からの相互作用により,水はプロトンが秩序化された偏極した状態をとります.やがて氷の厚みが増すにつれ,立方晶の氷が現れ,そして最後になじみのある六方晶の氷が現れます.これらの様子を様々なSTM画像を用いて紹介したいと思います. (もう少し長い要旨 )

第14回低温研セミナー「Life Strategies and Lipid Diversity of Polar Zooplankton」 Wilhelm Hagen(ブレーメン大学教授)

日時 2012年10月17日(水)13:30-14:30
場所 低温科学研究所 2F 講義室
The talk is about how especially herbivorous (phytoplankton-feeding) copepods and krill cope with the pronounced seasonality of primary production in polar oceans and what energetic and biochemical adaptations they have developed to survive the long polar winter without phytoplankton.

第13回低温研セミナー「メタン醗酵と嫌気メタン酸化のエネルギー代謝」 嶋 盛吾(マックスプランク陸生微生物学研究所グループリーダー/低温科学研究所客員教授)

日時 2012年 5月17日(木)16:00-17:00
場所 低温科学研究所 新棟3階講堂
メタンは温室効果ガスの一つであるが、微生物によって生成される一方で消費もされる。メタンの消費に関与する微生物はメタン酸化細菌と呼ばれ、好気的に行われることが従来知られて来た。しかし、近年、嫌気的条件下でメタンを酸化するプロセスが発見され、地球の炭素循環を再考する必要に迫られている。本セミナーでは、微生物による嫌気的メタンの酸化および生成について、最新の知見(Shima et al., Nature 481:98-101,2012)を交えて紹介する。

第12回低温研セミナー「光合成のダイナミズム」 皆川 純 (生物適応)

日時 2010年 9月27日(月)15:00-16:00
場所 低温科学研究所 新棟3階講堂

第11回低温研セミナー「系外惑星科学の展開」 山本 哲生 (理論惑星科学)

日時 2010年 8月30日(月)14:30-15:30 (いつもと時間が違いますので注意してください)
場所 低温科学研究所 新棟3階講堂
これまで400を超える系外惑星系--太陽系以外の惑星系--が発見され,系外惑星科学は新たな展開段階に入った.観測的には,地球とよく似た系外惑星の検出,そこに生命の兆候を見出す努力が行われている.一方,理論的には,太陽系形成の標準モデル(京都モデル)の一般化や観測とのリンクが精力的に行われてきたが,惑星系形成における基礎的過程においていくつかの困難にも直面している.系外惑星大気や生命科学ともリンクする研究も行われつつある.
わが国においては,科研費特定領域研究において系外惑星研究ネットワークが構築され,連携研究を通して広範な研究が展開されてきた.当研究グループは,惑星形成の現場であるである原始惑星系円盤におけるダスト研究においてノードの役割を果たしてきた.セミナーでは,系外惑星研究の現状の紹介とともに,原始惑星系円盤におけるダストが関与する物理過程や惑星形成に関するわれわれの研究の例を紹介する.

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