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研究者を志す皆さんへ

研究者(大学教員や研究所の研究者)として生きていくことを目指し,それを実現するためには,大学院の修士・博士課程の期間に,将来にわたるロードマップ(いつまでに何を学び,何を成し,将来はどのような研究を展開したいか,の道筋)をよく考えながら,1年1年を過ごすことが重要だと思います。そして,「そのロードマップをスタートさせることできる研究室」 and/or 「自分の価値観に合う研究室」を選び,そこで大いに学ぶことが,実現に向けての第一歩だと思います。
以下に,ロードマップを考えるうえでの素材(我々が,考えていること,重視していること,指導していることなど)を載せました。研究室選びの,もしくは,ロードマップを考えるための,参考にして下さい。
 


質の高い研究を心がける

質の高い研究には,明確なconcept(構想)と,vision(将来像)があると考えています。
それは, 

  • 面白さ,インパクト,ワクワク感がある
  • 説得力がある(実現可能性がある)
  • 具体的な将来像(新しい価値)のイメージが描ける
  • 焦点が絞れていて,全体像が理解できる
  • 事実から構築されている
  • 技術ではなく,アイデアに価値がある
  • 「ロジカル思考」+「クリティカル思考」+「発想力」を兼ね揃える
  • 事実,予測,希望,思いつき,自分の意見,が区別されている
  • どうやるか,なぜやるか,その根拠,が明確である
  • 誰かに使ってもらえたら嬉しいものよりも,皆が必要な(なければならない)ものが作られている

ような研究です。 
1つの研究テーマの中に複数の目的,1つの目的に対して複数の見方があっても良いですが,学会で発表するときや,論文に書くときは,聴取や読者のターゲットを明確にして,1つのテーマについて,1つの目的に対して,目的に合った手段(ツール)を正しく使い,目的に合った結論と考察,を十分に説明することが必要です。